サイクリングで小さな幸せ見つけた!東京23区
江東区編~パート1

新年明けての最初に訪れた区は「江東区」。
江東区役所から事前に地図を取り寄せて下調べしたら“江東区は広い”ということで今回は北側をサイクリングすることにした。
1月も半ば、普通だったらとても寒いはずが・・・日中の気温12℃というお日様燦々のサイクリング日和。まずそれがひとつ目の小さな幸せ。今日はいくつの幸せ見つけられるかな。

コロナ禍での経験もあり、当たり前のことができる、ということがとっても幸せなのだと改めて感じている。歩くよりも遠くへ行ける自転車を相棒にして・・・季節を感じるとか、人とのコミュニケーションが思い出になったり、美味しいものに舌鼓を打ったりとか・・・そういった小さな幸せを探しに行こう。

今日はJR亀戸駅からスタート。
ポイント3つ決めて出発。「亀戸天神」「金色の郵便ポスト」「深川めし」にしよう。

1つ目のポイントは亀戸で有名な「亀戸天神」。
出発してすぐに「亀戸梅屋敷」を発見。まだオープンしていないが何かイベントもやっていそう。また後で来よう。

目指す亀戸天神の途中に別の神社があった。それはスポーツ振興の神様「香取神社」。
サイクリングをして出会えた偶然。表参道ではなく別の参道から入ったようだ。鳥居からはお隣の区「墨田区」のシンボルスカイツリーが見える。鳥居の先の青い空と銀色のスカイツリーが映える。
サイクリングをしていて気を遣いたいのは自転車を伴って入っていいのか?いけないのか?という点。さすがスポーツ振興の神様、香取神社には境内に自転車ラックが置いてあった!なんという幸せ。受け入れられている感じが本当に嬉しい。早速自転車ラックに愛車を掛けて参拝。入るとたくさんの神様がいらっしゃり全て参拝するのが大変なほど。

年末年始にギックリ腰をやってしまい現在も少々痛さ継続中の私にもってこいの祈願が!!痛いところを洗い清めて大黒様と恵比寿様にお願いができたのでした!ラッキー♪
腰痛改善のお願いが終わり、振り返ると大きな荒削りな石が。この石は平成28年に建立の勝石(VICTORY STONE)というらしい。VICTORY、勝ち負けだけじゃなくて、自分自身で何かを乗り越えたりすることだなって思う。勝石の中心には剣を模った別の石が収められている。境内を見わたすとまた別の面白い形の石碑があった。亀戸大根之碑と書いてある。まさに大根の形。下には葉っぱも。このあたりは昔から肥沃な土地で大根が美味しく育ったようだ。これも川の恩恵なのだろうと遥か昔を想像した。


本殿や表参道には多くのスポーツ選手への応援の言葉や選手の名言が書かれていた。
「今あるがまま、一生懸命を楽しむ」、なんて素晴らしい言葉なのだろうか。

くねくね裏道を走り、目的の「亀戸天神」に到着。ここは自転車を伴って入れないのでサイクリングメンバー順番で散策。
亀戸天神は藤棚が有名。初夏になると池には逆さ富士ならぬ“逆さ藤”が映り、倍の美しさになるのだろう。ふじ違いだけれど縁起もいい感じ。またその頃に来てみたいな。境内には多くの屋台。りんご飴の甘い香りがする。少し散策していると藤棚だけでなく蝋梅も満開で顔を近づけるとマスクの上からでも梅の爽やかな甘い香りがした。春の訪れも間近だ。

亀戸天神のすぐ近くに藤棚が立派でくず餅で有名な「船橋屋」さんがある。くず餅大好物だし・・・立ち寄ることに・・・。笑
店内での飲食の時間にはまだ早くお土産を買うことにした。今日のサイクリングを思い出しながらお家で頂こう。

船橋屋さんを出たらルートは思いのまま、気の向くまま、風まかせ、川まかせ??

江東区はほんとに川と橋が多い。
旧中川にかかる橋の上からボートが見えた。声を掛けながらの練習をしている。競技のボートだ。なんかすごいぞ。ボートを追って行こう。
川沿いは泥濘んでいたり、日陰は凍っていたり・・・『そういう時はハンドルに力をかけずに後重心で。そして軽いギアをクルクル回す』というアドバイスをもらいながら、悪戦苦闘しながらゆっくり進んだ。

川沿いを走っていると途中にボートの拠点を発見。よく見るとたくさんのカヌーが!そして江東区出身のパラリンピック選手の応援幕が張られていた。
拠点にいらした方に「ボートの練習の方がたくさんいらっしゃいますね。競技ですか?」と話かけた。『この川は四方が堰き止められているので川の流れもほとんどなく穏やかで、潮の満ち引きにも影響をうけず、距離が10kmなのでボートの練習には最適なんです。』と。私たちが追ったボートはドラゴンボートという競技の練習中だったようだ。
『自分もカヌーの競技に参加もするんです。早いわけではないれど』と楽しそう。
『パラリンピックの選手もここで練習したり、この近くの中学校のカヌー部の子たちも練習もしていますよ。その拠点はここから1kmくらい先にあります』と教えてくれた。
中学校にカヌー部があるとは・・・驚いた。さすが川に恵まれた江東区だ。

「1km先の拠点も見に行ってきます。」と後にした。
自転車なら1kmなんてあっという間。
その川沿いには白鷺や黒鷺、魚は発見できなかったけれど川面がキラキラときれいだった。江東区の上空は飛行機がよく映える。本当に気持ちがいい。いい天気だ。

2つ目のポイントは「金色の郵便ポスト」。
東京2020大会でゴールドメダリスト出身地域の郵便ポストを金色に塗り替えることで栄光を称え、選手を輩出した地域を盛り上げるゴールドポストプロジェクトをしていたみたい。ここ江東区では東大島駅近くに堀米選手(スケボー)の金色の郵便ポストの存在を以前聞いたことがあった。川沿いから数キロという近さだった。金色の郵便ポストを初めて見る私は興味津々でプレートなど読んでいたら『何かありますか?』と郵便を出しに来た近隣の方に尋ねられた。近くにお住まいの方にはこの金色の郵便ポストは日常のようだ。

そろそろお腹も空いてきた。
3つ目のポイント「深川めし」へ。
向こうに見える橋はさっき通ったかな??川と橋が多い。

深川不動尊、富岡八幡宮近くの「門前茶屋」さんで深川めしを頂く。
せいろ蒸しの深川めしだ。たっぷりのあさりがジューシーで旨味が口の中で溢れる。せいろ蒸しということもあってお米が最後まで熱々だった。ものすごく美味しい。
このあたりが一面の海だった江戸時代、漁師さんが愛した漁師めし。代表的な江戸の味だ。浮世絵の世界が目に浮かぶ。

満腹になったところで
走れるところは川沿いを選んで朝オープンしていなかった亀戸梅屋敷に行こう。
大島・小松川地区スポーツ広場を通り、木場公園を抜け、東京都現代美術館(MOT)。昔アンディー・ウォーホールの作品を観に来たことを思い出した。こんなに広かったかな。懐かしい。

いくつもの橋を渡り、また戻ってきた。亀戸駅周辺。
歩行者天国になっていた。ここの歩行者天国は自転車通行OKのようでホッとした。

亀戸梅屋敷では、今月日本文化を知ってもらうという目的で様々なイベントを開いているようだ。
外では詩吟。宮沢賢治の雨にも負けずを吟じていた。父が詩吟をやっていたので聞き慣れてはいたけれど漢詩だけと思ってた。どんな詩でも吟じることができるのだと驚いた!
いただいた資料には「吟道精神」が書かれていた。「吟の道は気を養うの道なり」。父が詩吟に取り組んでいた理由が少し分かった気がして嬉しくなった。

建物内に入るとお土産物がずらり。中でも目を引いたのは纏(まとい)。『江戸火消しの”組”が全部あったけれど1つ売れちゃって欠けてるんだよ』と残念そう?に話してくれる館長。笑。

忍者もいて構えを教えてもらう。撮った写真を見るとコロナ禍からずっと愛用しているロコマスクと忍者の口が似ていることに後で気づいた。笑。この空間が息がしやすいのだが・・・忍者似。

お腹はいっぱいだけれど「亀戸名物もんじゃまんじゅう」を頂いた。もんじゃって江東区??

約20kmの江東区サイクリングではスポーツをしている方が多く、話しかけると親切にいろいろ教えてくれる。
亀戸梅屋敷の中に江東区のスローガンのポスターが貼ってあった。
今回のサイクリングで感じた印象とピッタリだったことに本当に驚いた。

本当に「スポーツと人情が熱いまち 江東区」だった。

自転車は、風を感じて、季節を肌で感じられる乗り物。なまった体を少し動かして、お腹が空いて美味しいものを頂いて・・・
やっぱり生きるを感じるそれが幸せなんだな。
どこにでもある小さな幸せを探しに行こう。
次はどこへ行こうかな。

~あとがき~
くず餅の程よい弾力とほんのり甘いきな粉。最後にかけるとろ~り濃厚な黒蜜のハーモニー。
家についてからも江東区を楽しんだ大満足の一日でした。