5月の爽やかな日に大田区~平和の森公園から大森駅までの約30km。
歩くよりも遠くへ行ける自転車を相棒にして・・・季節を感じるとか、人とのコミュニケーションが思い出になったり、美味しいものに舌鼓を打ったりとか・・・そういった小さな幸せを探しに行こう。
走り始めの朝は18℃、日中は23℃を超えた曇天と晴天が入り混じった一日。半袖が快適なサイクリング日和。
大田区の由来は昭和22年に、当時の「大森区」と「蒲田区」が一緒になって誕生し、両方の一字ずつを取って命名されたそう。
まずは平和の森公園からスタート。
平和の森公園は環七通りを挟んだ細長い公園。少し走ると噴水のある広い芝生のエリアが出現。すごく気持ちいい。
そこには平和都市宣言という文字が彫られた塔がシンボルとして立っている。昭和59年に建てられたようだ。
塔の下にある碑に書かれた文字は大人が子供に平和について説明をしている感じの詩になっている。
簡単なことのように見えて、平和を守ることは簡単ではないということが日々流れる情報からも感じている。
公園を通り抜け、すぐそこに都会の浜辺がある。大森ふるさとの浜辺公園へ向かおう。
浜辺の手前に「大森 海苔のふるさと館」がある。江戸時代、浅瀬の広がる品川から大森周辺は大きな海苔の産地として発展したようで、大森から海苔づくりが各地に広がったそう。その歴史を伝える施設。
中に入ると海苔づくりの様子が再現されていたり、昔の道具や船などが展示してある。海を埋め立てて新しい東京湾を作るために昭和38年頃に海苔づくりをやめることになったそうだ。
江戸前の海苔は大森の海苔といわれたくらいに品質も味もよかったと伝わっていると施設の方に伺った。大森で採れた海苔どんな味がしたのだろう。
施設を出てしばらく走ると白い砂浜が見えてきた!大森ふるさとの浜辺公園だ。
東京にいることを一瞬忘れてしまう。こんなに近くに白い砂浜があったなんて驚きだ。
自動販売機やベンチがおかれた施設も浜辺に面してあり休憩スポットにピッタリの場所と思った。
しばらく走っていると脇に美しいピンク&赤色のタチアオイが咲いている。
今日のterryウェアとグラデーションまで色がピッタリなことに驚いて思わず撮影。
民家や町工場を抜け、堤防沿いの細い道をいくと「羽田可動橋」がある。
道路がプツンと途切れている不思議な橋。随分と長い間使われていないようだ。どういうときに使われるのだろうか・・・。動くときに見てみたい。
もう紫陽花の季節到来。町工場がレトロな雰囲気を醸し出す。
呑川を越えて、しばらくまっすぐ走ると「穴守稲荷神社」に到着。
岩のようなゴツゴツした建物と朱色の鳥居が見えてきた。大きな鳥居をくぐると先にはなんとサイクルラックがある!なんと嬉しい、有難いことでしょう。
手を清めて先に進むと右手にたくさんの朱色の鳥居が並んでいる。
今日はウェアの色とマッチする場所が多い。岩のようなところも階段を上ると、数々のお稲荷様がある。全部はお参りできなかった。
小さな鳥居前のお狐様にお水をかけると水琴窟から涼し気な音色が響きだす。
穴守稲荷神社を出てほど近くの海老取川沿いに「旧穴守稲荷神社大鳥居」がある。鳥居の真ん中に平和の文字が書かれている。
多摩川沿いを走って、多摩川サイクリングロードへ。
陸橋が見えてきた。京急線の線路だ。この下通れるの??
頭をちょっとでもあげたらぶつかってしまうのではないかと、頭上注意の看板に不安を感じながら通った。実は不安のあまり1回目はちょうど真ん中で立ち止まってしまった・・・2回目は成功。
写真を見ると意外に余裕があったことを知って感覚の鈍さを実感。
西六郷あたりで多摩川サイクリングロードを離れ、大田区の由来のもうひとつの町、蒲田へ向かう。京急線の蒲田付近の線路下に「バーボンロード」というレトロな道があった。ポーズをとりたくなる壁画発見!
蒲田にはJR線も通っている。JRの高架をくぐり、東に少し走るとレトロな雰囲気の喫茶店がある。
地元の方々に愛されお客さんでいっぱいの「喫茶チェリー」で昼食。一番人気の焼きチーズカレーを選んだ。レトロな雰囲気についついメロンソーダが飲みたくなる。
大満足のランチ後は池上本門寺へ。
「池上本門寺」の門の正面(総門)に立っていると、自転車なら階段を上らず、裏の坂(車坂)を上って本堂の方に行ってみたらとご近所の方からアドバイスをいただいた。久しぶりの坂に息が上がっている自分がいた・・・。
今回のサイクリングの終点は大森駅。池上本門寺を後にして、大田区の由来の大森に戻ろう。
ぐるっと回った大田区サイクリング。
思った以上にいろいろな顔を持っていた。平和都市、そして白い砂浜、朱色の鳥居、純喫茶、お寺さん。大田区の歴史の一部にも触れ、遠くの地に旅行に行ったくらいの気分転換になった。
自転車は気軽に戻ったりできる。少しの距離でもこんなに楽しめる。
風を感じて、季節を肌で感じられる乗り物。なまった体を少し動かして、お腹が空いて美味しいものを頂いて・・・やっぱり生きるを感じるそれが幸せなんだな。
どこにでもある小さな幸せを探しに行こう。
次はどこへ行こうかな。
(大田区といえば羽田空港。飛行機が頻繁に飛んでいる)
筆者:miki
身長:163cm
着用ウェア:
TERRY ソレイルフルフィンガーグローブ ズームレッド M
着用ヘルメット:
撮影:東京サンエス㈱
協力:TABIRIN
https://tabi-rin.com/